農のくらしの中の子育て(のらやま通信 NO.96 2002年12月号)

先月、隣の我孫子市内の小学校で、わが家の母が“農のくらしの中での子育て”と題し、PTAのお母さん方を前にお話をする機会がありました。昨年から今年にかけて雑誌『食農教育』(農文協)に娘や父、母の書いたものが載ったことと、母がかつて教員であったこと、それに専業農家であることなどがちょっと面白がられたようです。その時のお話の概要を紹介します。

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生産者と消費者が同じ土俵に立って農薬について話せるようになりたいものです(のらやま通信 NO.95 2002年11月号)

食の安全性は何処で決着がつくのだろうか

 2002年8月下旬、栃木県産の梨が無登録農薬を使用していたとして、出荷された梨が市場から引き上げられるというニュースが大々的に報じられました。BSE問題、偽装表示問題、輸入野菜の残留農薬問題に続いて、食の安全性に対する信頼を裏切る事件になってしまいました。だから農薬はだめなのだという風潮も一部では高まったようです。しかし、この問題を化学農薬の是非という問題へ単純化してしまうと、ただ消費者は農薬を否定し農家は肯定するというようなことになり、討議の接点さえ見失ってしまいそうです。

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梨づくりを振り返って(のらやま通信 NO.92-94 2002年8-10月号)

梨づくりを振り返って

 昨年春から今年の春までのほぼ1年間、その時々の作業の様子を『今週の梨園』として道の駅直売所で発信してきました。作業の順を追って、NO.92 8月号では11月から2月、NO.93では3月から4月、NO.94では前年の4月から7月までを紹介します。(なお、NO.92 8月号は2001年12月号2002年1月号と、NO.94 10月号は2001年7月号と内容が同じですので省略させていただきます。)

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ちばエコ農産物認証スタート(のらやま通信 NO.91 2002年7月号)

ちばエコ農産物認証スタート

 2002年の4月から千葉県でも特別栽培農産物認証制度が動きだしました。化学農薬、化学肥料の使用が標準の半分以下のものを「ちばエコ農産物」として県独自に認証しようというものです。わが家の父も生産者代表として昨年度、その検討委員会に参加していました。「生産現場での技術的な支援体制は確立されているのか」「有機農産物に対する消費者の意識はまだまだだ。実際、特別栽培農産物ぐらいでは市場での評価は価格に反映されない」「認証制度そのものを信頼してもらえるのか」なども議論を呼びましたが、いろいろあってとにかくスタートです。

 千葉県の認証制度では全国に先駆けて『生産情報の開示』を組み込みました。インターネットを使って生産履歴(農薬や肥料の使用状況)を確認できるというものです。当初の原案にはなかったのですが、梨の直売と減農薬栽培に取り組んできた経験から、委員として強く主張した結果と自負しています。

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米づくりは苗半作(のらやま通信 NO.90 2002年6月号)

米づくりは苗半作

 今年の米づくりでは、新しいことをちょっと試みています。種もみを薄蒔きにして丈夫な苗を作ってみたのですが、はたして結果は?

 

 米づくりでも減農薬化、無農薬化ができないかと、以前からいろいろと情報を集めていたのですが、中でも稲葉さんという方が主宰しているNPO法人民間稲作研究所の活動に興味を持っていました。彼のめざすところは有機栽培でありながら慣行栽培を超える小力・低コストの稲作。古くから「米づくりは苗半作」というような云われ方をしてきましたが、彼の主張も病気や雑草に負けない稲は丈夫な苗づくりからというものです。

 田植機で移植する栽培方法では、もみを苗箱に蒔いて育てます。慣行栽培では一箱に200g前後のもみを蒔くのに対し、稲葉流は超薄蒔き、40g。まずは体験してみようと、3月に開かれた育苗講座にわが家の父が参加してきました。

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農薬を知ることから始めよう(のらやま通信 NO.89 2002年5月号)

農薬を知ることから始めよう

 今月は「正しい農薬の知識を身につけるメールマガジン」からの転載です(了承済み)。このメルマガは西田さんという方が個人で「農薬ネット」というサイトを開設し、農薬に関する様々な情報を発信しています。

詳しくは

http://nouyaku.net/index.html

を参照ください。

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ワクワクする田舎のヒロインたち(のらやま通信 NO.88 2002年4月号)

ワクワクする田舎のヒロインたち

 3月15日、早稲田大学に集まった約300人の農家のお母さんたち。その中には武部農水相雪印乳業社長の姿もありました。『田舎のヒロインわくわくネットワーク全国集会』にわが家の母が参加してきました。前回99年に引き続いての参加です。北海道から九州まで全国から集まる女性たち。1泊2日という時間、2万6千円という参加費のほか、交通費も使ってでも早稲田にやってくるのは、文字どおりわくわくする出合いがあるからです。

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